「顧客エンゲージメント」を高めて優良顧客を獲得する方法

インターネットの普及により、企業のマーケティングで「顧客エンゲージメント」という言葉が注目を集めています。

この言葉が注目を集め始めた背景としては、SNSや口コミサイト、ブログなどで多くの情報が溢れたことによって、顧客の購買行動が変化したことにあります。

顧客の購買行動が変化したことにより、今まで広告を出すことで認知の向上をしていたマスマーケティング時代は終わり、認知の向上には顧客の発信力こそが大切になってきました。

そのため、現代のマーケティングにおいて「顧客エンゲージメント」を高めることができなければ企業の成長はありえません。

今回は、これからの企業マーケティングにおいて無視することができない「顧客エンゲージメント」の重要性、高める方法について解説していきます。

1.世界的に注目を集める「顧客エンゲージメント」とは

顧客エンゲージメントとは

エンゲージメントとは、直訳すると「約束、婚約」を意味しており、マーケティングの分野では「つながり」や「関係性」といった言葉で表現されることが多いです。

つまり「顧客エンゲージメント」とは、お客様と企業やブランドとの間の「絆」のことをいいます。

Googleトレンドキーワード「顧客エンゲージメント」

実は今、この「顧客エンゲージメント」という言葉が世界的にも注目を集めています。

「customer engagement」というキーワードの検索数が2007年から伸び続けており、Googleトレンドで上昇を続けるホットキーワードです。

Googleトレンド:Google社が提供しているキーワードやトピックの検索回数トレンドを確認できるツール

日本でも「エンゲージメント」というキーワードの検索数が上昇しており、2012年からの5年間で約5倍もの検索数になっています。

なぜ最近になって「エンゲージメント」という言葉がここまで注目を集めるようになったのでしょうか?

ここからは、現代のマーケティングにおいて顧客エンゲージメントがいかに重要であるかを解説していきます。

 

2.購買行動の変化から考える顧客エンゲージメントの重要性

ここ数年で、顧客との関係値(顧客エンゲージメント)を企業が特に重要視するようになったのは、インターネット・スマートフォンの普及にともない、顧客の購買行動が変化したことが大きく関係しています。

ここでは、人がモノを購入するときの行動プロセスをモデル化した「購買行動モデル」に注目して、どのように顧客の購買行動が変化したのか解説していきます。

広告で気付いてもらうことが重要だったAIDMA時代

永きにわたってマーケティングの教科書の定番であり続けたモデルの「AIDMA(アイドマ)」ですが、ネット時代の今は若干の違和感を覚えます。

例えば「Memory(記憶)」という段階があったのは、以前はAmazonのように「欲しいと思ったときにすぐ買える」手段がなかったからこそ必要な行動でした。

ネットが普及する前の時代では、すぐに買うことができないので広告などを使って記憶に焼き付けたり、記憶を呼び起こす必要がありました。

検索できるようになったAISAS時代

インターネットの普及によって新しくなった購買行動モデルが「AISAS(アイサス)」です。

「Search(検索)」「Share(情報共有)」というネット時代ならではの要素が加わりました。

「Interest(興味)」を持ったものについて、消費者が自らネットを使って「Search(検索)」し、すぐに「Action(購買)」できるようになったのです。

さらにSNS等の登場で「Share(情報共有)」という購買後の消費者行動が加わりました。

ネットでの比較や口コミチェックが当たり前になったAISCEAS時代

商品の購買の流れで、買う前にネットで比較したり口コミをチェックすることが当たり前になり、さらに新たなモデル「AISCEAS(アイシーズ)」が作られました。

ネット上で「Comparison(比較)」と「Examination(検討)」ができるようになったことで、よりインターネットマーケティングの重要性が増しました。

今は顧客に発見してもらうDACAX時代

スマートフォンが爆発的に普及した今のモデルは「DECAX(デキャックス)」といわれています。

スマートフォン・SNS等の普及により、顧客のメディア接触時間がオンラインにシフトしたことで消費者(顧客)のもとに情報が溢れ、企業からのメッセージが届きにくくなりました。

従来の「Attention(注意)」を向けるという企業側からの直接的アプローチから、これからはいかに自分たちを「Discovery(発見)」してもらうかが重要になってきます。

広告を出せば売れていたマスマーケティングの時代は終わりをむかえつつあります。

すぐに「Action(購買)」にはいかないため、「Engage(関係)」と「Check(確認)」の段階で消費者との関係をいかに構築できるかが大切です。

消費者との関係を構築していくためには、広報活動などの情報発信を通して自社の商品やサービスを知ってもらう必要があります。

また、広告の効果が薄まってきている今、多くの人に発見してもらうために顧客に感動していただいて良い評判・口コミを共有していただく工夫も必要です。

そのためにも顧客との関係づくり、すなわち「顧客エンゲージメント」が非常に重要になります。

 

3.顧客エンゲージメントの高さが事業の成長につながる

顧客エンゲージメントが高いと、どのような効果があるのでしょうか?

ここでは、顧客エンゲージメントを向上させるとどうなるのか紹介していきます。

リピーターが増える

まずリピーター(ファン)が増えます。つまり商品やサービスをリピート購入してくれたり、追加購入してくれる優良顧客が増えるということです。

パレートの法則(2:8の法則)では、売上の8割は2割の顧客(=リピーターとなっている優良客)から生み出されるといわれています。そして、あらゆるビジネスにおける新規獲得のコストに対してリピーター獲得のコストは5分の1だとも言われています。

リピーターを増やすことはビジネスの成功に欠かせないと言っても過言ではありません。

良い口コミが広がる

顧客との良好な関係性が築けていると自発的に良い口コミを発信してくれるようになり、商品やサービスを友人・知人に紹介してくれます。

また、最近はSNS等が普及しているため、個人メディアの拡散力を効果的に使うことができます。

顧客による良い口コミの発信・拡散が新規集客にもつながります。

Amazonのカスタマーレビュー

意見や要望のフィードバックをもらえる

普段から顧客とコミュニケーションが取りやすい関係性であれば、商品やサービスに対する意見や要望をフィードバックしてもらえるようになります。

不満等があった場合でも関係値が築けている顧客であれば直接言ってもらえますが、逆に関係値が築けていない顧客の不満等は直接言ってもらえずネットなどに書き込まれる場合が多いようです。

より良いものを提供していくために、顧客から直接フィードバックをいただけることはとても価値があります。

 

4.顧客エンゲージメントを高める方法

ここからは、具体的に顧客エンゲージメントを高める方法を紹介していきます。

顧客エンゲージメントを高めるためには、「顧客とのコミュニケーション」と「情報を提供すること」で“共感”“愛着”を獲得することが大切です。

丁寧な接客をする

実店舗や電話で顧客と接する機会がある場合、丁寧な対応・接客で顧客エンゲージメントを高めることができます。

直接的に顧客と関わるときに喜んでいただける、感動していただけるような対応ができれば確実に顧客エンゲージメントは向上します。

スターバックスコーヒーのカップに書かれるメッセージは、顧客に感動を与えている良い例です。

顧客向けイベントを開催する

イベントを開催することで、直接的に顧客と関わる機会をつくることができます。

購買につなげるイベントよりも、ワークショップなどのイベントの方が顧客とコミュニケーションが生まれやすいので関係値を築きやすいです。

顧客参加型のイベントを開催することが鍵になります。

「土屋鞄のランドセル」が行なう参加型イベント

自社メディアで情報提供する

オウンドメディア、SNS、ニュースレターなど、さまざまな自社メディアを通して顧客に情報提供することで、確実に顧客エンゲージメントは高まります。

顧客に共感してもらい、愛着を持ってもらうことは一朝一夕ではできません。

ブランドのストーリーや企業のビジョン、顧客が求めている情報を提供し続けることで、共感や愛着を獲得することができます。

ほとんどの顧客がインターネットで情報収集している今、顧客エンゲージメントを高めるために、自社メディアを活用した発信は必ず取り組むべき施策と言えるでしょう。

 

5.公式アプリを活用して顧客エンゲージメントを高める

スマートフォンが爆発的に普及している今、スマホアプリは顧客にとって必要不可欠なものとなっています。

そのため、企業の公式アプリを活用することでより一層、顧客エンゲージメントを高められるようになります。

顧客エンゲージメントを高めることにつながる公式アプリの特徴を紹介します。

情報が一元管理された利便性を提供できる

公式アプリがあればさまざまな情報を一元化することができます。

公式ホームページ、各SNS、マップ情報、電話番号など、あらゆる情報をアプリにまとめることで、顧客が情報をほしいときはアプリから確認できるようになります。

利便性を提供することが顧客エンゲージメントを高めることにつながります。

プッシュ通知が顧客とのコミュニケーションツールになる

アプリのプッシュ通知を使えば、顧客のスマートフォンに直接メッセージを届けることができます。

顧客が求めている情報、見逃してほしくない情報をプッシュ通知で送ることで、アプリを通して顧客とコミュニケーションをとることができるようになります。

弊社のアプリを導入してくださっている住宅会社の株式会社作造様では、台風が来た翌日や大雪が降った翌日に「被害はありませんでしたか?」といったプッシュ通知を配信していました。

このようなプッシュ通知こそ、顧客思いの情報発信であり、顧客とのつながりを強めることができるコミュニケーションの良い例です。

台風の翌日に送られたプッシュ通知

スマホ画面にアイコンがあることで愛着がわく

アプリはダウンロードするとスマートフォンのトップにアイコンとして存在し続けます。

「単純接触効果(ザイアンスの法則)」と言われる法則にもあるように、接触回数を増やすことで自然と好意度を増していく効果があります。

単純接触効果(ザイアンスの法則)

出典:バイラルクラブ

つまり、毎日何回も見るスマートフォンにアイコンが置かれていることで自然と愛着がわくようになるということです。

顧客との関係を構築するために「何回も見てもらう」ということがとても重要になります。

 

6.まとめ

今回は「顧客エンゲージメント」について考察しました。

今後、企業のマーケティングにおいて「顧客エンゲージメント」を高める取り組みがますます重要になってきます。

企業が成長し続けるためにも、顧客と良好な関係性を築いていく必要があるのは言うまでもありません。

スマホ時代ということを考えると、アプリの活用も「顧客エンゲージメント」を高める効果的な方法の一つです。

ぜひ本記事を参考にして「顧客との関係づくりのために行なう取り組み」について考えていただければと思います。

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