【2021年7月28日開催】なかしま税理士編

2021年7月28日、なかしま税理士を招いて開催されたアプリ活用勉強会。

なかしま税理士は美容室の創業に特化した税理士をされています。また、美容業界のメーカーさんからお声がけを頂くことも多く、美容業界に関係する補助金や助成金についてのセミナーなども開催されています。 

今回は、ご自身のアプリ活用法に加え、今世の中にたくさん出ている補助金の中でも「小規模事業者持続化補助金」についてとても詳しく、そしてわかりやすく教えてくださいました。

今回の勉強会に参加された方々は、「補助金の考え方・捉え方」をしっかりと理解するきっかけにもなりましたし、やりたいことの実現について真剣に考えるきっかけにもなったかと思います。

今回の記事では、なかしま税理士による勉強会のハイライトをお送りしていきます!

公式アプリを検討されていらっしゃる方、小規模事業者持続化補助金を活用してなにか新しい事業やDX化を検討されている方は特に、今回の内容をお役立ていただけますと幸いです。

 

 

給付金・ 助成金・補助金

一番最初に伝えたいのは、国からもらえるお金の種類ですね。いくつか種類があるんですが、大きく分けると「給付金」「助成金」「補助金」の3種類になります。

今日のメインは補助金です。「給付金」「助成金」「補助金」は、返済義務はありません。もらえたら、返さなくてもいいよっというものです。しかも、もらった額はそのまま「利益」になるわけですね。通常であれば、お客様にサービスを提供して、売り上げができて、そこから家賃などの固定費を引いて余った額が利益になるわけですけども、給付金助成金補助金は、もらったらそのままダイレクトに利益になるわけです。例えば50万円の補助金はいくらの売り上げに相当するのかと考えたらかなりのものになります。業種にもよりますけどね。

 

 

「補助金」の考え方

なので、補助金をメインにすることはありませんが、補助金は、「事業をするにあたって大事な補助エンジンのようなもの」だと思ってます。補助金を使って事業展開を加速させる、そういうものだと。なので補助金使ってください!というわけではないけれども、積極的に補助金を活用するとより事業が加速できるかなと思っています。

今世の中には何千種類の補助金があるんです。そんなの全部把握するのは無理ですよね。そしてわかる必要もなくて、その中で自分の業界が活用できる補助金はなんなのかっていうのだけわかっておけばいいんですよね。

で、僕が専門にしているのは、美容業界で1店舗経営や小規模で事業をしているかたたちなので、やっぱりそういった方達の事を考えたら「小規模事業者持続化補助金」が一番使いやすいです。

これ以外にもIT導入補助金とか事業再構築補助金っていうのもあるんですけれども、大変な労力を使って、専門家にもお金を払ってやる以上、相当時間もかかるわけですよね。自分も結構入り込んで作っていかないといけないとなると経営にも影響がでてくるわけです。その中でどれが一番いいかって考えたら小規模事業者持続化補助金だと考えています。

補助金には国の目的があるんですよね。国は何かの意図があって、お金をだそうとします。補助金の中には国からのメッセージというがたくさんあるんですよね。なのでまずは国の目的はなんなのかっていうところをちゃんと把握をすることが大切です。

 

 

小規模事業者持続化補助金とは

小規模事業者持続化補助金はそんなに複雑ではなくて、サロンや来店型のサービスには特に使いやすい補助金になります。概要をお伝えさせていただくと、今は一般型と低感染リスク型ビジネス枠の2つがあります。

一般型は補助率が2/3、つまり、全体の経費の2/3を補助してあげるよっていうもので、最大50万円の補助が出ます。低感染ビジネス枠の補助率は3/4ですね。上限は最大100万円ということになっています。

やっぱり一見上限が多い方であげた方がいいんじゃないのって思うかもしれないんですが、それが国の意図にあわなければ採択はされないんですよね。

なのでやっぱり自分がどんな目的で補助金を活用していくのか、そこにどんな価値があるのかに合わせて、一般型で申請するのか、低感染リスク型ビジネス枠で申請するのかを分ける必要がありますね。

 

 

小規模事業者持続化補助金はどんな人が対象になるか

じゃあ、この補助金がどんな人が使えるかと言うと常時使用する従業員数が5名以下の法人、個人事業主です。この5名といのは、役員、事業主自身、事業主の同居親族従業員、また従業員よりも勤務時間の短い人、これらは5名の中には含めなくてもいいんです。なので単に従業員数が超えていても、先ほど申し上げた対象を外して常時使用する従業員が5名以下であれば、補助金の申請が可能になるわけです。

補助金によってこの人数の定義が変わってくるので、ここはよく把握しておく必要があります。

 

 

小規模事業者持続化補助金の目的

簡単にいうと、一般型は地道な販路開拓ですね。販路開拓をしましょうということです。ただ、この販路開拓って、事業を始めるにあたって必ずやることですよね。事業を始めるのに販路開拓しませんというのはなかなかないと思います。

ということは、ほとんどの事業者が対象になるんですよね。

なので、経営計画をつくってその通りに販路開拓をする人は対象だということです。もうほぼ対象ということになりますよね。

じゃあ地道な販路開拓っていうのはどういうケースのことを指すのかというと、今から新しく市場に参入しようということであったり、新しい顧客層を獲得していこうということであったり、

あとは業務の効率化も含みますね。

経営者さんは常に事業をどうしていくかというのは考えているわけですから、その中で不安なこともあるでしょうし。

そこで補助金を使って得をしましょうということではなくって、この補助金を使ってどんなことに活用したいですかと、事業をどうしていきたかというのを引き出すすごくいい機会になるので、僕はそういうところがひとつ補助金のいいところだと思ってるんですね。

お金もらえるとなると人って聞き耳たてるじゃないですか。でやっぱり人は集まってくるんですけど、事業者さんがしたいことなどを聞き出していくと、事業者さんの心に火がつくわけですね。で、自分がやりたいことを改めて考えて、でもその夢を叶えるにはお金がいるとなるので、補助金の申請をするんです。

もし採択されなくても、自分がやりたいことに関して立ち止まって考え直すいい機会にもなるんですよね。

なので向こう見ずでやるよりもリスクも少ないですし、もし採択されて補助金がもらえたらじゃあ前に進みましょうということで進めれるわけですから。

なので自分がしたいことを実現させるためにこの補助金を活用してもらえたらすごくいいんじゃないかなと思います。

 

 

一般型で採択された過去の事例

次に一般型で過去に採択された事例なんですが、これは小規模事業者持続化補助金のHPにたくさん事例がのっています。そこでタイトルが表示されているんですが、そのタイトルをみると、大体どんな事業をしているのかがわかります。やっぱり自分の事業内容にお題をつけてそのお題をみて審査員が判定するわけですから、そこには事業の内容がわかるようなタイトルにしてあるのでぜひ見てみてください。僕の方でも少しだけ紹介したいと思います。

例えば、新たな市場っていうところでいうと、サロンが自社ブランディングを強化し、差別化を強める店販拡大事業。新たな顧客層獲得っていうところでいうと、足の不自由な方でも来店したくなるシステムの美容室づくり。男性顧客をターゲットとした客単価UPのための設備導入。業務効率化でいうと、ネット予約システムのPOSを導入して予約システムを効率化する。あとはECサイトでの店舗販売の拡大とかですね。こんなテーマで実際に採択をされています。 

 

 

低感染リスク型ビジネス枠の目的

低感染リスク型ビジネス枠。ここの目的はなにかというと、これは明確なものがあって「対人接触機会減少のための投資」これに該当する内容であれば、この枠で申請していいですよということになります。

この定義が一つあって、なおかつ、コロナをの乗り越えるために、新しい生活様式に合わせた新しいビジネス・サービス・生産プロセスの導入する人はこちらで申請してくださいということになります。

国としては、一般型よりも多く補助金をだすから、なんとかコロナを乗り越えてくださいねっていう趣旨があるんですね。

ここで考えていただきたいのは、コロナの感染拡大がはじまって1年以上経ちますが、対人接触機会の減少されたビジネスって物凄く増えましたよね。

予約の方向が変わったりだとか、ECサイトでの販売が増えたりだとか、無人の餃子屋さんとか。

そういうものを国としては応援しているわけですよね。サロンでもそうですけれども、コロナに対応したビジネスにしていくのは必須なわけで、ECもやっていかないとだめですよねっていう状態になっています。

 

 

事業計画書とは

事業計画書ってプレゼンなんですよね。なので、自分のお店の商品・サービスではどんなことができるのかということ、そして補助金を使う理由がコロナを乗り越えるための場合は、コロナを乗り越えるためにどんなことをしているのかということ、そしてこれはどの事業内容にも言えるんですが、お客様のお困り事の解決ができるかどうかっていうことですね。

事業者が勝手にやっているだけでは意味がないので、その視点は重要になります。そして今はDXが必須です。ITを駆使してどう創意工夫をしてやろうとしているのか、そしてこの補助金は1年以内に売り上げにつながるビジネスモデルを採択するというのが決まっていますから、このビジネスが1年以内に売上があがるんだっていうのを短期的に証明できるようなものを作る必要があります。

 大事なのは、補助金をもらうのが目的ではなくて、自分が実現させたいことを実現させるきっかけにしてほしいなと思います。

この考え方がすごく大切です。

 

 

 

なかしま税理士が美容サロンにアプリをおすすめする理由

僕がアプリを実際に使って、そして勧める理由は、デジタル化に対応していかないとこの先潰れるよと考えているからなんですよね。なので必死にデジタル化に対応していますし、すがる思いでアプリを使わせていただいてます(笑)

僕も実際にアプリを使ってデジタル化に対応していますし、実際に使ってみて感じることをサロンさんにもお伝えしています。

でもサロンさんは「じゃあどうしたらいいの」っていう感じなんですよね。重要なのはわかったけどやり方がわからないわけです。不安なわけですよね。そこに寄り添ってあげるのがとても重要だと考えています。

そしてこれは僕の考え方なので、違う考え方もあるかとは思うのですが、なんでも、「あったらいいね」とか「付加価値」って不要だと思ってるんですね。それを否定するわけではないんですけれども、より必要とされるのは「あったらいいね」よりも「ないと困る」だと思うんです。

やっぱり根本的なビジネスの考え方としては、「ないと困る」必要とされるビジネスモデルをつくれるかどうか、そしてそれをしっかりとお客様に伝えられるかどうかっていうところだと思います。 

付加価値を軸に考えると、作っても使わなくなるんですよね。でもお困りごとの解決を軸にすると、ないと困るわけですから、使うんですよね。

しかもシンプルなんです。あれもこれも機能をつけなくても、一つの機能でお客様のお困り事が解決できるのであれば、それは必要なものなんです。

じゃあお客様のお困り事ってなにって考えたときに、基本的に予約が不便なんですよね。

予約サイトをつかって予約をする人がほとんどです。

予約のシステムとしては有能だったとしても、お客様が使いにくいと思ったら意味がないわけです。

かといってわざわざ独自の予約システムを作る必要もないと思ってます。

僕自身は、既存の予約システムにアプリからすぐにアクセスすることができて、アプリから予約をするだけで十分だと思うんです。

アプリのアイコンを押してボタンひとつタップするだけで予約をすることができる。

お客様は既存の予約システム慣れていると思いますし、「探す手間」がなくなるのは今の世代はとくに大きいと考えてます。

アプリがなかったらお客様はわざわざ検索しないといけないし、その上自分のサロンに辿り着くまでにいろんなサロンをみますよね。他のサロンさんに切り替わる可能性も十分にありえるわけですからね。

そういった意味でいうとアプリのアイコンをタップするだけで簡単に予約することができるっていうのはお客様にとっても便利だし、お店にとっても嬉しい、十分に価値があると思います。

 

 

なかしま税理士のアプリ活用法

コロナが流行りだして、本当にたくさんの補助金や制度に関する情報が出回ったんですよね。

この情報をどうお客様に伝えたらいいかって考えた時に、アプリに窓口を作るのが最適だと思い、窓口を作って情報配信していきました。

動画をつくっておいて、テキストで情報配信+動画で紹介というのをアプリで行っています。

あとは、経営の知識をつける環境をつくるためにオンラインサロンもやっています。ここで経営について一緒に勉強しましょうということですね。ですがこれwebに置いておいただけでも誰も見ないわけなので、アプリに窓口を作ってプッシュ通知などを活用しながら案内しています。

オンライン面談の予約もアプリからできますし、アプリのチャットで相談も承っています。

お客様が必要な情報を確実に受け取れて、気軽に相談をすることができる環境をアプリという窓口をつくって解決させています。 

こういった事業計画を実現させるのに、補助金を使うといいと思うんですよ。

事業計画書にかいて実際に実現させたいことを洗い出して、採択されればGOですし、採択されなかったら一回立ち止まる。なにせ事業に対して真剣に考えるいいきっかけになると思うので、そういう使い方をしていくといいんじゃないかなと思います。

 また、商工会議所に相談しにいくのはいいと思います。真摯に対応して下さるので、あくまで事業者さん自身が取り組むべきことではありますが、相談したいことがあれば商工会議所で相談するのも一つ方法かと思います。

 

 

 

PROFILE
なかしま税務労務事務所

愛知県名古屋市にある美容室専門のなかしま税務労務事務所は、美容室の開業に特化した税務労務事務所で、美容室経営の税務、労務をサポートをしています。特に美容室で使いやすい補助金、助成金の申請サポートや、美容サロンのオーナー様向けなどのセミナーも多数開催しています。

 

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